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中野 寛子; 上原 聡明; 武内 伴照; 柴田 裕司; 中村 仁一; 松井 義典; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2015-049, 61 Pages, 2016/03
日本原子力研究開発機構では、原子力施設でシビアアクシデントが発生した際に、プラント状態を監視するため、過酷環境下でも高解像度で監視できる耐放射線性カメラ、炉内の情報を伝送するための無線伝送システムならびに計測線等の高度化に向けた要素技術の基盤整備を進めている。計測線の高度化開発の一環として、高温型MIケーブルの信頼性およびそれらを構成するシース材料の特性を調べるため、PWR及びBWR条件の炉内環境を模擬できる炉外高温高圧水ループ試験装置を整備した。本装置は、圧力容器(オートクレーブ)、水質調整タンク、送水ポンプ、高圧定量ポンプ、予熱器、熱交換器および純水精製装置などから構成されている。本報告書は、炉外高温高圧水ループ試験装置の製作にあたって構成する機器の基本設計及び当該装置を用いた性能試験結果についてまとめたものである。
秋野 詔夫
ハイテクシンポジウム山口2001「抵抗減少制御シンポジウム」論文集, p.37 - 43, 2001/11
流体摩擦損失の低減技術は、省エネルギーにとって重要な研究課題である。原子力分野では、長距離配管による熱輸送の動力の低減を通じて、熱利用に役立てることが考えられる。本講演は、新しい受動的流体摩擦低減面を考案し、水流で実測した結果を述べるものである。比較の規準としての平滑面,従来技術の追試としてのリブレット面の測定を行い、測定精度等の確認をした。新しい面として、改良縦リブ付d型粗面,アザラシ毛皮面,及び、ジグザグリブレット面の測定を行い、それぞれ低減効果を生ずることを示した。
池島 義昭; 伊藤 政幸; 白石 忠男; 佐藤 隆一; 田中 勲; 市橋 芳徳
JAERI-M 90-216, 40 Pages, 1990/12
放射線環境下で、しかも実機状態で長時間にわたって使用した有機材製Oリングの機械的性質に関して評価したデータは稀少なものである。シリコンゴム製Oリングは、常に透過放射線に曝されるJMTRの原子炉圧力容器内においてシール材として13年間にわたって使用され、その間に約3.46kGyの吸収線量を受けたものである。本報告は、実機状態で長期間にわたって使用したOリングとガンマ線を使って加速照射したものについて、長期使用が及ぼす機械的性質への影響を評価したものである。実機のような使用環境ではシリコンゴム製Oリングは吸収線量にして約300kGyに達するまで使用可能であり、同Oリングの使用寿命は40年と推定される。新OWL-2炉内管用として採用したEPDM製Oリングは、シリコンゴムに較べて耐放射線に優れており、使用寿命は約3倍となる。
山本 克宗; 岡川 誠吾; 横内 猪一郎; 戸根 弘人; 伊丹 宏治
JAERI-M 7801, 15 Pages, 1978/08
昭和46年以来、日本原子力研究所大洗研究所材料試験炉の照射装置の一つである高温高圧水ループ(OWL-1)を用いて、人工欠陥燃料による軽水型原子炉燃料の安全性試験が行なわれてきた。この実験の際にOWL-1の一次冷却水中に放出される放射性ヨウ素の分析法について若干の検討を行なった。その結果、分析法によっては測定値がヨウ素の化学形の影響をうけることがわかった。またこの種のFP放出実験での放射性ヨウ素測定法としてはキャリアーとしてヨウ化カリウムとヨウ素酸カリウムを加える方法が適していることがわかった。
萬金 修一; 藤井 義雄; 原 昌雄
日本原子力学会誌, 18(6), p.380 - 392, 1976/06
従来のP.I.Dサブループから構成されている既存の原子炉プラント制御系の制御性を改善する制御方式について提案する。この制御系は従来のサブループ制御系を第1レベルに、標準的な二次形式評価関数の最適線形レギュレータを第2レベルに持つ階層構造で構成する。設計手順は第1レベルのサブループ制御系と対象プラントをまとめて1つのシステムとし、このモデルを同定実験から得た後、線形最適レギュレータ理論を適用して第2レベル制御系を設計する。同定実験はB.W.Rプラントにその熱水力特性を類似して作られた炉外テストループで行なった。シミュレーションで制御性改善の検討を行った結果、この制御方式は厳密な最適制御系でないが、従来の1レベルだけの制御の場合の制御性を大幅に改善する事が判った。現在、原子炉プラントへの現代制御理論の適用は2・3の研究炉や実験炉で試みとして行われたにすぎず、これを実用化の域に引きあげるに際し、本制御方式の適用が極めて有効である。
萬金 修一
JAERI-M 5336, 83 Pages, 1973/07
OWL-OはJMTRに設置されている炉外沸騰水ループであるが、今回計算機制御による運転自動化が試みられた。本報告は計算機制御方式設計のために行った同ルーブの動特性解析と実験についての報告であり、内容は数学モデルの作成、固有動特性、制御特性、実験結果との比較などである。またこれらの多変数系に対して線形一点近似モデルがどの程度実際のブランド特性を表わしているかについての検討も加えた。